老人は、カイムの強い瞳に深々と一礼をすると カイムに背を向け、もう誰の影も見えない暗い道を 廃墟の外、街の外へと向かって走り去って行った。 カイムは、その姿が見えなくなるのを 強い光を宿したその深紅の瞳の奥で、しっかりと確認して 仲間が居るはずの、今にも崩れそうな 轟音と共に渦巻く風に飲み込まれそうな、死の匂い誘う廃墟の奥へと 姿を消した────。