(.....どうしよう?)
シエラは、今更こんなことに気がついた自分に呆れ
そしてシエラは道の分からない森の中に行くのか、やめるのか暫らくその場で考える。
エルザを喜ばせたいという気持ちと、迷いたくはないという気持ち。二つがシエラの中で、交錯する。
だが、いつまでも迷ってはいられない。陽が落ちれば、迷う確立は格段に高くなるからだ。
シエラは悩んだ結果、答えを一つに絞り込んだ。
そして、その絞りだした答えの結果。
「あれ.....此処は?」
先ほどの方程式は正しかったようである。
完璧に迷った。
周りは木に覆われ、右も左もよく分からない。
先程とはまるで、別世界のよう。
何処を見ても草木がこの空間の支配者で、シエラなんて簡単に飲み込まれてしまいそうだった。
歩き回ってるうちに、だいぶ奥まで入り込んでしまったようだ。
想定していた迷子だが、ここまで見事に迷うとは情けない。シエラは情けなさに溜め息をついた。
何か目印になるものはないか。
そう探すが何も見つからずに、途方に暮れて上を見上げた。
空を見上げる。
そこには、太陽が輝いているのが見えた。

