ルシアスを守り、ずっと傍に居る覚悟。
そんないきなりの問いかけにライルは、一瞬戸惑った。
「正直に答えてくれて構わない。
もし....もし君の人生の中で、ルシアスの存在が重荷となることがあるのなら。姫だから仕えているだけなのなら、そう答えてくれて構わない」
なぜ自分にそんなことを聞くのだろうか?
どうしてわざわざ呼び出してまで聞く必要があったのか?
そんなことは、分からなかった。
けれどこの問い掛けはライルにとっても王にとっても、そしてルシアスにとってもとても大切な意味を持つものだというのは分かった。
そして、この問いかけに対する自分の答えでこの先の長い運命が変わる。
そんな気が、ライルにはした。
運命が変わってしまうかもしれない。
そんな答えを迫られ、ライルは悩むかと、王は思っていた。
けれど、そんな答えを求められたライルは何一つ、悩むことなどなかった。
迷いはなかった。
ルシアスを守り、ずっと何があっても傍にいることが出来るか?
そんな答え、ライルの中ではずっと前から決まっていた。
その答えは、ライルがルシアスと過ごしてきた時の中で自然と決まっていたライルの目標であり、守らなければならない使命のようなものでもある気がするから。

