.....この激しく燃え盛る炎の中にシエラが居るかもしれない。 そう考えるだけで、カイムは何だかゾッとした。 そしてしばらくカイムは鎮まることを知らない炎の前に立ちすくみ、意を決したように一歩前に踏み出した。 「―――よし、行くか」 カイムには、炎を恐れて立ちすくんでる暇などなかった。 ここで、戸惑ってしまえば......何もかもを失う。 ――――もう自分が何も出来ずに、大切なものを失うのは嫌だから。 そして....カイムは炎の中へと、飛び込んだ。