〜8〜
シエラはこの世界のさまざまな場所を旅をしている。
だからカイムにはシエラの故郷である村に、果たしてシエラは今いるという確証はなかった。
だが前へと進むカイムの目的の場所は、そのシエラの村。
その村に行っても、シエラに会えるかどうかは分からない。
だけど今のカイムにはシエラへの手がかりはその村だけであり、村に行くということが唯一のシエラに繋がる鍵だった。
だから、歩いた。
ひたすらに、シエラを求めて前に進んだ。
シエラから教えてもらったことには、彼女の村はカイムの村からはそれほど遠くはない。
旅などをしたことがないので実際にどのくらいかかるのかは想像出来ないが、だいたいの距離感はカイムにも分かっていた。
だけど、カイムにとっては初めての慣れない外の世界での一人旅。
正直、ちゃんと辿り着けるかどうかも不安だった。
(......シエラも、こんな思いだったのか)
広がる大地の中に一人。
カイムは、とてつもない孤独に襲われた。
まるでこの世界にたった一人、取り残されてしまったのではないか?
そう錯覚させるほどに。
カイムはそんな孤独の中、一人で争いの傷跡残るこの大地を歩き続けながら思った。
今までは何も感じなかった、居るのが当たり前になっていた自分を思い支えてくれる人の存在が―――今、この時になって痛いほど感じる。
今まで母や村の人たちに囲まれて生きてきた自分が、どれだけ幸せだったか。
それを思い知った。
カイムは村に居る時、何度か嫌気を感じたことがある。
人間でも、魔族でもない自分に嫌気がさした。
シエラはこの世界のさまざまな場所を旅をしている。
だからカイムにはシエラの故郷である村に、果たしてシエラは今いるという確証はなかった。
だが前へと進むカイムの目的の場所は、そのシエラの村。
その村に行っても、シエラに会えるかどうかは分からない。
だけど今のカイムにはシエラへの手がかりはその村だけであり、村に行くということが唯一のシエラに繋がる鍵だった。
だから、歩いた。
ひたすらに、シエラを求めて前に進んだ。
シエラから教えてもらったことには、彼女の村はカイムの村からはそれほど遠くはない。
旅などをしたことがないので実際にどのくらいかかるのかは想像出来ないが、だいたいの距離感はカイムにも分かっていた。
だけど、カイムにとっては初めての慣れない外の世界での一人旅。
正直、ちゃんと辿り着けるかどうかも不安だった。
(......シエラも、こんな思いだったのか)
広がる大地の中に一人。
カイムは、とてつもない孤独に襲われた。
まるでこの世界にたった一人、取り残されてしまったのではないか?
そう錯覚させるほどに。
カイムはそんな孤独の中、一人で争いの傷跡残るこの大地を歩き続けながら思った。
今までは何も感じなかった、居るのが当たり前になっていた自分を思い支えてくれる人の存在が―――今、この時になって痛いほど感じる。
今まで母や村の人たちに囲まれて生きてきた自分が、どれだけ幸せだったか。
それを思い知った。
カイムは村に居る時、何度か嫌気を感じたことがある。
人間でも、魔族でもない自分に嫌気がさした。

