炎竜と合わさり光の竜となった水竜。それと向かい合うジェイド。
二人の会話が、不気味に流れる攻勢の合間の沈黙の空間を飛ぶ。
その会話の間。
取り残された二人は、その間に入ってはいけない気がして黙って見守っていた。
「............それで、だ。
そいつはあんたに伝えて欲しいことがあると言った」
"言伝か"
「あぁ、全く面倒臭いことを頼むもんだ。
嫌になるねぇ、あいつも。
あいつからの言伝は、こうだ。
"自分は自分の、けじめを付けに行く。
彼女は、任せた"
それを伝えてくれって頼まれてね。
まぁ、俺は元々先に一人で戦場に飛び込んで行っちまった無謀な嬢ちゃんの加勢に行く気だったからな。
あんたは嬢ちゃんと一緒に居るってのは分かってたから、丁度良かったんだが」
口調は変わらずに、危機感の無い軽いままだった。
顔も笑っていた。
だけど。
だけれど、そう言うジェイドの目は哀しく陰っていた。
会話をする彼と光の竜の中に在る水竜。
会話に入れずに見守る二人。
数秒間その空間に居る全員が黙り込み、穴が開いた大地が小さく崩れていく音だけがした。
"...........そうか。
苦労を掛けた。
確かに、言伝は頂戴した"
数秒の沈黙と静寂の後、静かに答える声。
会話がシエラとライル、二人を完全に取り残したままに終わる。
何も分からない二人も、会話が完結したことは聞かなくとも分かった。
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