―土曜日、午後18時、新宿にて。
「村木ちゃん今日はありがとね。
ほら、これ持って行ってね」
バイトの勤務時間がやっと終わり、
ヘルプ先の店長からお菓子で溢れた紙袋を渡された。
「えぇ!?いいんですか?
こんなに頂いてしまって…」
「遠いのにわざわざヘルプに来てくれたからちょっとした気持ちだよ。
人員足りてなかったから助かったよ」
にこっと紙袋を手渡され、
「じゃ、お疲れー」と店長は厨房へと戻ってしまった。
「お先に失礼します!
お疲れ様です!」
と厨房に聞こえるように大きめの声で挨拶をし、私はバイト先を後にした。