だから、お前なんて。




「俺、一回抱いた女はもう抱かねえの」

そう言いながら、絡めれた腕を払う。

すると、ムスッとした顔で俺を見つめる女。

まあ、顔は普通に綺麗な顔だな。


「なにそれ〜〜!ねえ、もう一回だけ!」


今度はそう言いながら、胸を押し付けてくる。


「まあ、お前なら最後にもう一回くらいしてやってもいいけど」

「ほんと!?嬉しい!」


嬉しそうにニコニコ笑っている女。

動くたびにキツい香水の匂いがして、不愉快。


「なんて言うわけねえだろ、バーカ」


ふっ、と笑っていうと女は一瞬にして怒りに満ちた表情へと変わった。


「ほんと最低!クズ!」


そういうと、走ってどこかへ行ってしまった。


「最後までうるさい女だな。うぜえ」

「お前、ほんとクズ極めてんなー」


隣でケタケタとお腹をかかえて笑っている大和。


「なんとでもいえよ」


別に俺はクズでいい。それで俺が満たされるなら。

だけど、杏彩がもう一度手に入ったらこんなクズはいますぐやめてやるよ。