だから、お前なんて。



そう思って、春瀬の返信を盗み見ていると《今日は空いてない》と打っていたから慌てて春瀬の手を止めた。


「なに?」


いきなり手を止めたあたしを不審に思ったのか、不思議そうにあたしを見てきた。


「なんで断んの?」

「は?」

「行けばいいじゃん。
あたしなんか放っておいてさ」


どうしてあたしなんかのために女好きのあんたが断るの?

意味がわからないよ。


「当たり前だろ?
あずちゃんと約束してんのに」

「別にいいよ、あたしは」

「よくねえし。
つーか、俺のことは俺で決めるから。
俺がお前と遊びたいから断んの」

「なにそれ」

「別にお前のために断るとかそんなんじゃねーし。
勘違いすんなよ、バーカ」


はあ?本当にいちいち鬱陶しい。
付き合っていた頃はこんなふうじゃなくて意地悪だったけどもっと優しかった。