その出会い、運命につき。

「家に上がったら、帰りたくなくなっちゃうよ。」
「そ、それはどういう意味で…。」

胡桃さんの言葉に思わず赤面する。
そんな私を見て、爽やかな笑顔を返してくる。

「ははっ可愛いね。」

か、からかわれているのだろうか。
可愛いとか言われ慣れてないから、いちいちドキドキしてしまう。
落ち着け、私の心臓。
さっきからドックンドックンうるさいよ。

「上がっていいの?」
「いいですよ。」
「襲っちゃうかもしれないよ?」
「なっ!それはダメです!お茶だけです。」
「ははっ!冗談だよ。」

真っ赤になって反論した私に、またしても余裕の笑みで返してくる胡桃さん。

もう、翻弄されっぱなしだ。