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「紫織はすぐ自信なくすのな。そんなことないって、どうやったら伝わる?」


「そんなこと、あるよ。……馬鹿だから私は、今度は望みのない人を好きになって、振り向いてもらえなくて勝手に悲しむ。恋人と別れればいいのにって、好きな人の不幸を想像する。こんな最低な私なのに、好きになってって、思うの」


切れ切れな言葉たちは理路整然としてなくて、まるで幼い子どもの片言のよう。けれども宗吾さんは、文句のひとつも言わず受け止めてくれる。
いつも、いつもそうだった。そういうところも大好きだった。


けどもう、多分、これが最後の……。
言ってしまえば、私はきっともう会いには行けないだろう。


「宗吾さん。……私、宗吾さんが好きだったの。恋人がいることも承知してて、それでも好きになっちゃったの。私馬鹿だから、宗吾さんはただ優しく面倒みてくれただけなのに、勝手に舞い上がっちゃった。最初は、好きでいるだけで良かったのに傲慢になっちゃった。……ご……っ」


ごめんなさい、今までありがとう、さようなら。続けようとした言葉たちは、私を囲う宗吾さんの腕の力が強まり遮られた。
浅く息を吸いながら、動揺し硬直してしまう。


こんなの、まるで抱きしめられてるみたいだ。