悪夢の始まり

学校に行く。
何気ない朝だ。友達とはなしたり、先生の話を聞いたり。
今日は朝から集会だ。
先生たちの長い話を聞く。
コソコソと聞こえる話し声。
いつもと変わらぬ日常。
のはずだった。

集会後、友達にある袋を渡される。
その袋を持つと頭がグラグラ、ふわふわ。
私はやばいと思い、とっさに手を離す。
友達は離さずどんどん狂って行く。

立ちすくんでいると友達は私をいきなり追いかけ始めた。
逃げる。

逃げろ!!

おかしい。
スピードが明らかに人間ではない。
少し隠れてみると鼻をヒクヒクとさせている。
もしかすると鼻が良いだけなのか?
試しにスカーフを投げる。
ものすごいスピードでスカーフに食いつく。
このままではいけない。
モンスターと化した友達はこちらに来る。

私は普段、護身用にポケットにハサミを入れている。
震える手でそのハサミを握る。
こちらに向かってくる友達。
決死の思いで友達の鼻をハサミでえぐる。
血しぶきが私にかかる。
友達は倒れた。
また、起き上がるといけないので友達が心配だが教室へ歩く。

ここで気づく。
おかしい。
これだけの騒ぎだ。誰もいない。
先程までは集会で全校生徒がいたのだ。
なぜだ?なぜ誰もいない?
嫌な汗が頬を伝う。
重い足で教室へ向かう。

教室には先程の友達以外全員がいた。
先程起きたことを話すと笑われてしまった。
「悪い夢を見たのだ」
と。
たしかにそうかもしれない。
けれど何か引っかかる。
なにかを忘れているような気がしてならない。

その後、いつものように朝の会を始める。
出席簿をとると、先程の友達は休みということだった。もう、なにがなんだかわからない。これ以上考えるのはよそう。
思考をストップさせる。
そうだな。「先程の友達」は長いので『アンズ』という名前にでもしておこう。

一限目が始まる。全員が楽しそうにお喋りしている中、私1人だけ俯いている。
今、アンズはどうしているだろうか。
まだ、気絶している?それとも…
頭の中でグルグルまわる。それを遮るようにチャイムが鳴る。