第一章 はじまり
「かれんまたね」
「うん、ばいばい」
友達と別れ、家へと帰っていく。
今日もいつも通り。
何も変わらない日常。
高校生活は充実したものだが、私は飽き飽きしていた。
「はぁ・・・」
思わずため息をつく。
今日の晩御飯はなんだろう。
家に帰ったら何をしよう。
あ、明日提出の英語の課題やらなきゃな。
そんなどうでも良いことを考えながらなんとなく歩く足を速める。
数歩進むと前方に何か落ちていることに気づいた。
ん?何だろ?
「これは・・・、きつねのぬいぐるみ・・・?」
何故だろう、酷く汚れたそのきつねのぬいぐるみを持って帰らないといけない、そんな気持ちになった。
ぬいぐるみなんてしばらく触っていなかった。
小学生の低学年までは肩見放さずぬいぐるみを持っていたものだが、流石に大きくなるにつれぬいぐるみから離れていった。
久しぶりのぬいぐるみになぜか愛着が湧き、胸に抱える。
薄汚れていたので制服が汚れるな、と頭では思いつつ、ぎゅっと抱える力を強くした。
❁❀✿✾
家に帰ってぬいぐるみはとりあえず部屋に置く。
とりあえず晩御飯を済ませて、急いで部屋に戻る。
鮮明台の近くに誰もいないことを確認して、ぬいぐるみを洗う。
薄汚れていたが土や埃は取れて、ぬいぐるみは本来の色を取り戻し始める。
洗い終わってタオルで軽く拭く。
「水色の・・・きつね?珍しいなぁ。」
そのぬいぐるみはキラキラした水色をしていてとても不思議だった。
お風呂に入り終わった後、髪の毛を乾かすついでにぬいぐるみも乾かす。
なぜかペットようにも思えてくる。
私の家はペットを飼っていなくて、ペットという存在が羨ましかった。
とりあえず机の上に置いてその日は早く寝ることにした。
ベッドに入り机を見ると、キラキラとした、まるで空のような。
「くうや…空夜」
パッと思いついた名前をぬいぐるみにつけて目を閉じた。
「かれんまたね」
「うん、ばいばい」
友達と別れ、家へと帰っていく。
今日もいつも通り。
何も変わらない日常。
高校生活は充実したものだが、私は飽き飽きしていた。
「はぁ・・・」
思わずため息をつく。
今日の晩御飯はなんだろう。
家に帰ったら何をしよう。
あ、明日提出の英語の課題やらなきゃな。
そんなどうでも良いことを考えながらなんとなく歩く足を速める。
数歩進むと前方に何か落ちていることに気づいた。
ん?何だろ?
「これは・・・、きつねのぬいぐるみ・・・?」
何故だろう、酷く汚れたそのきつねのぬいぐるみを持って帰らないといけない、そんな気持ちになった。
ぬいぐるみなんてしばらく触っていなかった。
小学生の低学年までは肩見放さずぬいぐるみを持っていたものだが、流石に大きくなるにつれぬいぐるみから離れていった。
久しぶりのぬいぐるみになぜか愛着が湧き、胸に抱える。
薄汚れていたので制服が汚れるな、と頭では思いつつ、ぎゅっと抱える力を強くした。
❁❀✿✾
家に帰ってぬいぐるみはとりあえず部屋に置く。
とりあえず晩御飯を済ませて、急いで部屋に戻る。
鮮明台の近くに誰もいないことを確認して、ぬいぐるみを洗う。
薄汚れていたが土や埃は取れて、ぬいぐるみは本来の色を取り戻し始める。
洗い終わってタオルで軽く拭く。
「水色の・・・きつね?珍しいなぁ。」
そのぬいぐるみはキラキラした水色をしていてとても不思議だった。
お風呂に入り終わった後、髪の毛を乾かすついでにぬいぐるみも乾かす。
なぜかペットようにも思えてくる。
私の家はペットを飼っていなくて、ペットという存在が羨ましかった。
とりあえず机の上に置いてその日は早く寝ることにした。
ベッドに入り机を見ると、キラキラとした、まるで空のような。
「くうや…空夜」
パッと思いついた名前をぬいぐるみにつけて目を閉じた。