彼女の名前は浜辺菫。

中学生最後のある時。
彼女はいつも通り優しい笑みを浮かべて学校に来ていた。
そんな彼女の周りには友達もいて先生からも嫌われることのない素直でまっすぐな女の子だった。

バレエを習っていた彼女は3年間ダンス部に入部していた。

7月を過ぎたある頃

彼女は身体の違和感を思ったのです。
なんか、体調が悪い。
物が二重に見えて教室も斜めに見える。

明るい太陽が眩しく感じ目を開けているのが辛い時もあった。

だけど、彼女は受験の為、中学生最後の思い出作りのため病院に行っている時間などなかった。

辛いけどこれくらい我慢できると思っていた。そしていつも通り過ごしていこうと思っていた。

帰りの下駄箱で靴を脱いでいた

その時、

「浜辺。ちょっと顔色悪くないか？
顔色が真っ白だぞ？このまま帰れる？」

そう聞いてきたのは、出張中の代わりに1日担任をしていた副担任の若い先生だった。

「えっ？
全然これくらい大丈夫ですよ。心配いりません。」

彼女は心配をかけるのが嫌いだった。精一杯の笑顔で答えた。

平気だよ。平気。ちょっと顔色が悪いだけ。