「愛実のそういうところ、好きだよ」

「――え」

まさかそんな嬉しいことを言ってくれるとは夢にも思わなくて、大和さんをまじまじと眺めてしまう。

すると自分が言ったというのに、大和さんは恥ずかしそうに目を逸らした。

「あまり見ないでくれ」

「いや、見ますよ! だって大和さんが急に嬉しいことを言ってくれたんですから」

ますます大和さんの恥ずかしさは増したようで、顔を手で覆った。

大和さんってば、可愛い。

我慢できず、彼の腕にしがみついた。

「私も大和さんのことが大好きです」

好きって気持ちを言葉にして伝えると、大和さんは顔を赤く染めながらも嬉しそうにハニかんだ。

その表情も好きだなーって思わされる。

「そろそろホテルに行こうか」

「はい!」

今日の予定はここまで。ふたりで仲良く手を繋いでタクシーに乗り、宿泊するホテルへと向かった。