恋愛の仕方おしえます。


「あはは!嫌だなぁ桐山社長。
誤解ですよ、誤解。」


平然とした声で、
青柳社長がそう言った。


その後すぐに、
桐山社長の低い声が
私の身体に振動を伝える。


「酔った女を抱き寄せといて、
何が誤解なの…?」


「だから、そんな怖い顔をしないで下さい。
現に今、貴方だって抱き寄せてるでしょ?
彼女が立っていられないのを支えていただけですよ。」


「コイツはさっきまでしっかりと自分の足で歩けてたんだよ。てめぇが何かしたんだろうが?」


「へぇ。彼女の事をよーく見てるんですね。

…だとしても、もう大丈夫です。
これ以上はもう触りませんから。」


「"これ以上"だと?
ったりめぇだろ…!」


「驚いたな…。一流企業のトップである桐山社長が、そんな汚い言葉遣いを使うなんて。
…でも、いいんですか?
みんな集まってきてますよ?」



「関係ねぇ。二度とこいつに触れるなよ。」



「ええ、そうします。
僕にだって"選ぶ権利"があるので。
彼女みたいなビクついた処女には興味ないですよ。」