「驚いたな…。僕の方こそ光栄です。
あなたの事は何度も雑誌で目にしているので。
確か、株式会社Styleテクノロジーの青柳社長ではないですか?」
「ええ。
まさか桐山社長も僕を知って下さっているなんて、益々光栄だ。
僕達、すぐに仲良くなれそうですね。」
………。
それからも暫く、
お酒を片手に
上流企業の人々の
賑やかな談笑が続いていた…。
私はそんな人達の会話についていくのに必死で、
お酒の力を借りようと
5杯目のシャンパングラスを手に持っていた。
言わずもがな
お酒の弱い私だが…、
いくら飲んでも
緊張のせいか全く酔いは回ってくれなかった。
---。
「---桐山社長…すみません、私お手洗いに…。
少し飲み過ぎたのが裏目に出て、
会話の途中で遮ってしまった。
「わかった。俺はここで待ってるから、彼女に案内してもらえ。」
そう言って、桐山社長が側にいたウェイトレスさんを呼んでくれたので、
言われた通りに案内してもらう事にした。



