「大丈夫か?」
呆然と立ち尽くす私に、
桐山社長が声をかけてくれた。
「だ、大丈夫です。桐山社長と一緒なら…」
「なら良かった。はぐれるなよ。」
そして社長は近くにいたウェイターからシャンパングラスを2つ受け取ると、
私にそのうちの一つを渡してくれる。
〈ありがとうございます。〉、そう言おうと思ったのに、
私は早速他社の方からトントンと
肩を叩かれて話しかけられてしまった。
それも、外国人の男性にだ…!
「Hi. This is a great party, isn’t it?」
「………あ…ハーイ…、えっと………」
英会話のできない私が
なんと答えたら良いか困惑していると、
咄嗟に桐山社長が間に入る。
そしてなんと彼は、
流暢な英語で話し出したのだった。
「Yes, it is.
There are so many elegantly dressed guests, and the venue is magnificent.」
…さすがは桐山社長!!
すごいペラペラ…!!!



