いよいよ睨み合いだした俺達に、 藍川は慌てて仲を取り持とうと必死だった。 「まぁまぁ、2人とも落ちついて…!」 「「落ち着いてるよ」」 勢いよく被った声に、 舌打ちが出る。 「それじゃあ、伊織が選んでよ。 俺と桐山さんのどっちとデートしたいのか。」 「え…っ!!?」 ようやく茶髪が真っ当な意見を言ったので 俺は黙って藍川を見つめた。 それにしても、なんでこいつは自らこんな負け試合に買って出たのか。 藍川の答えなんてもう決まってる。 こいつは俺以外、ありえない。