藍川より先に到着したので
椅子の上にプレゼントを置き待っていると、
ウェイトレスに案内されながら
緊張した様子の藍川の姿が………
・・・可愛い。
美容院へ行ったおかげで、
地味なゲスメガネから
可愛いメガネに変身を遂げた藍川。
俺は照れ隠しのように
「遅ぇ。」
と一言文句を吐く。
「それはこっちの台詞ですよ。
何も言わずに美容室で置いてけぼりにするなんて、
酷いじゃないですか…。」
言いながら椅子を引いて、アクセサリーケースを見つけると驚いた表情で固まってしまった藍川。
「勘違いすんなよ。
そいつは明日の成功報酬の先払いだ。」
彼女は取り出したネックレスを暫く眺めてから、
「綺麗…。」
と呟いて
「ありがとうございます。」
意外にも
素直に礼を言って、受け取ってくれた。



