恋から始まるミステリー。


「は、はい。私も同じ
気持ちで……あの……よろしくお願いします」

戸惑いを隠せなかったが
必死に気持ちに応えた。

恥ずかしい……。

「う、うん。
よろしくお願いします。
えっと……これって付き合うでいいんだよね?」

「は、はい。そうです……」

お互いに恥ずかしいのか
赤い頬がさらに赤く染まってしまった。

「あ、あの……1つ聞いてもいいですか?」

「えっ……なに?」

1つどうしても聞いてみたい。

「どうして私があれを選ぶのだと
分かったのでしょうか?」

「あぁ、祖父の小説にハマッているし
それに君は、発行順に読む癖があるから
順番から行けば……あれかなって」

「それに、借りに来る日や時間とかも
大体一緒だから、それに合わせて
置いたんです。
上手くいって良かった……」

ハハッと苦笑いする高橋さんに
私も自然と笑みがこぼれた。

どうやら私の物語は、
ラブミステリーだったようです。


END。