そのあとほんの少し聞こえた置き手紙の場所。
それは姫花の部屋だった。
早速俺は朝から行こうと思う。
ピンポーン!
「はーい!どちら様?」
「俺です。大河です。姫花さんからの置き手紙を見に来ました。」
「あら!大河君?どうぞ上がって!」
ガラガラガラ!
さすが姫花の家!大豪邸!
姫花の家は世界No.1の財閥だから、すごいお金持ちなのだ!
「おじゃまします。」
「大河君。お線香あげてちょうだい。」俺は姫花のお母さんに案内されながら姫花の部屋に行き、そこでお線香を上げた。
チーン!
「姫花。元気か?って昨日会ったのにそれは無いか!姫花。無事に天国に行けたか?無事に行けたなら安心だ。元気にしておいてな!」
「大河君。姫花は、亡くなる前の日にお手紙を一人一人な書いてたらしいの。皆に渡して置いてちょうだい。」 
「はい。わかりました。渡して置きます。お母さん。今日はありがとうございました。姫花は幸せだったと思います。それではまた来ます。」
「じゃあね!大河君。またお線香上げに来て下さいね!」

それから俺は姫花の手紙を一人一人に渡し、皆は読みながら泣いていた。俺も読んだ。
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大河へ
これを読んでいるって事はもう私は居ないって事だね。
ごめんね。先に逝っちゃって。
大河は今泣いてる?苦しんでる?悲しんでる?
きっと大河の事だから強がってるんじゃないかな?
もしも強かっていないのならば、どれにも当てはまるんだろうね。ごめんね?私のせいで。
私ね?言ってなかった事が二つあります。
一つ目、私のお腹には大河との命が芽吹いていました。
二つ目、性別は女の子でした。
これを読んで大河はびっくりしてるだろうね。
え?!俺の子が?!って。
もしかして、怪しんでたりする?
姫花、浮気してたんじゃって。
そんな訳ないでしょ?私は大河一筋だから!
本当か?だって?
もう!本当だってば!私は大河を愛してるんだから!
って何言わすんのよ!え?からかってごめんだって?
私は死んじゃったからもう言えないんだからね!
許す!はぁ、何で死んじゃったんだろう。無理にでも手術すれば良かった。後遺症残ってもいいからすれば良かった。
大河。幸せになってる?結婚してよ?大河の事だから、結婚するわけねぇ!とか言ってんじゃないの?
そしたらこう言うよ、しろ!結婚しろ!←何故強気?
もしも好きな人、幸せにしたい人が出来たら。
私が幸せだった見たいに大河がその子を幸せにしてあげて。そんで私の事話して。その子の変わりじゃないのって彼女が言ったら。違うよ。お前が本当に好きなんだ。って言ってね。あ、ブスとかデブ、性格変わる奴、いじめてた子いじめてる子は辞めてよ。
涙で便箋がびしょびしょになるからあともう少しで終わるからね。泣かずに頑張れ!ってもう泣いてる?
最後に、大河。幸せにね?大好きだったよ!
お母さんによろしくね!
生まれ変わる予定の場所
場所 埼玉県さいたま市
お母さん 変わらない
日にち 今年の私の誕生日
好きになる人 大河
年齢 大河と同い年!まさかの!
あなたの死亡日にち
八十年後のあなたの誕生日。
またね!
姫花より旧姓上条