ピンポーン!
ガチャ!
「ひ、姫花?!本当に生き返ったんだな。もう!心配したんだ、ぞ…。」
そういって抱きしめようとしたが大河の手はスルリと宙を舞う。
「お、おい!これはどういう事だ!姫花!説明しろ!」
「あーあ。もうばれちゃったか。本当はね?生き返らないの方が正しいんだ。私は一時期的に生き返ってるんだ。
でも、触れることも食べることも飲むことも出来ないの。それにね?私の姿は、大河とクラスの皆にしか見えないんだ。それとね?大河達に見えるのは今日と明日の夜限り。だから必死に私は最後のこの世界を満喫しようと思う。」
「そうなのか…。明日の夜になればもう永遠に会えないんだろ?」
「うん。明日の夜12時ちょうどになれば消えて、生まれ変わる準備に取り掛かる事になってるんだ。行き先は地球の日本で埼玉県さいたま市。ここなんだ!またお母さんの元に行くことになってて、また大河と恋をするの!」「マジかよ!?やったな!」そしてまたハイタッチしようとしたが…。パン!「え?!ちゃんとハイタッチ出来た!何でだ?!」
「あーあ。またばれちゃったか。実はさっきの事、誰にも言っちゃ行けなかったんだ。もしも言ってしまったら一日早くこの世界から消えるんだ。だから今日消えるんだ。」
「そ、そんな!俺のせいだ!俺のせいで、姫花が!」
「大河のせいじゃないよ!私がちゃんと説明しておけばこんなことにはならなかったんだから!」