「雛は、学校どうなの?」

雛が高校に通い始めて2年。こんな話はしたことがなかった。

キッチンに立ち、みえる容姿に考える。

ほんとに、ほんとにあたし達そっくりなんだと。

肩まで伸びた栗色の髪。瓜二つだよね。

「イケメン集団がいるよ。」

雛が”イケメン”って言うなんておかしいな。

『イケメンなんて嫌いっ!』

なんて言っていたのに。

「どこかの族なんだって。」

普通の学校に族、ねえ。

「どこの族なの?」

もしかしたら、あたしが”____”とバレてしまうかもしれない。

「どんな女の子でも、それだけは教えてくれないらしいわよ。」