「てんめぇー……おんなのくせに」

……いま、”女のくせに”っていった?

「その”女”にまけたのはあんただよ」

そう笑うと、あたしは歩き出す。

「お前は……”______”か?」

「ちがう。あたしは”___”だ。」

星と月が煌めいている。

こんな夜は”_______”が動き出す。

あたしもはやく帰らなければ。

”_______”にで食わせばめんどくさいことになる。

あたしは走ってそこをあとにする。

繁華街を出て、静かな路地をあるく。

「っ、見逃してくれっ、」

「あ"あ"?見逃す?甘いこといってんじゃねぇーよ!!」

ドカッと、蹴りをした音がきこえる。

しばらくそんなかんじの音がきこえ、しばらくして静まった。

「雑魚だなぁー、」

ほんわりした声がこっちにむいてきている。

ここで、”___”とバレるわけにはいかない。

それなら、あたしは。

髪を乱し、目には涙を溜める。

「…はぁ、う、…………はぁ、はぁ。」

あたしはその場に倒れるように座り込む。

そして、耳を塞ぐ。

足音が近ずいてくる。

はやく、こっちにきてよ。

あたしは口に弧を描き、待つ。

すると、彼らがこっちにくる。

「どうしたの?!」

ほんわりした声が聞こえて、あたしは上目遣いに見上げる。

「……男の、ひとに、…おそ、………われそうに……………」

途切れ途切れにそういうと、信じたように眉を動かした。