私って、完全に“髪の毛”しか見られていないって言うことだよね?

“女”としては見られていないんだよね?

そう思ったら、胸の中のモヤモヤ感が増したのと同時に寂しい気持ちに包まれた。

――社長に女として見られたい…

1人の女性として彼に愛されたいと言う願望が胸の中に浮かんだ。

髪の毛だけじゃなくて、私そのものを見て欲しい。

私を好きになって欲しい。

私を愛して欲しい。

自分でもキリがないくらいに、社長への思いが胸の中にあふれていた。

私は、社長のことを好きになったんだ。

1人の男として、社長を愛してしまったんだ。

社長にこの気持ちを伝えたら、彼はどんな反応をするのだろうか?

やっぱり、迷惑だって言われるのかな…?