「もしかして、二股とか…!?」

「それも違う」

私は首を横に振って答えると、
「そもそも、理京さんはそう言うことしないし…」
と、言った。

「ああ、髪の毛フェチだもんね…」

陽葵ちゃんは納得したと言うように首を縦に振った。

「でも…私にも言えない話だったりするの?」

寂しそうに、悲しそうに聞いてきた陽葵ちゃんに私の胸がチクリと痛んだ。

「…実は、ちょっと厄介なことに巻き込まれちゃったの」

私は口を開くと、田原の件を陽葵ちゃんに打ち明けた。

「それって、脅されてるって言うことなの?」

話を聞いた陽葵ちゃんが聞いてきた。

「…そうなるのかな?

とにかく、あいつが何をしようとしているのかよくわらないのよ」

私は答えると、息を吐いた。