「次に茶道部さんお願いします」

茶道部の発表の次が私たち。

「はぁ、緊張するね」

そう、これが私佐々木美紀。桜木高校2年。

「そうだな(ブルブル)」

震えてる彼が木村朱雨。同じく2年。

「次に書道部さんお願いします」

私たちの番がきた。

「みなさん、こんにちは」

私の声が体育館に響いた。隣ではまだ震えている。

そんなこんなで

「是非入ってください」

私の最後の言葉で終わった。


「お疲れ様!!」

そう声をかけてくれたのは半田まい先輩。

すごく美人ですごく優しい先輩。実は遠距離恋愛し

てるらしいんだけど誰もそのことについて詳しく知

らない。はぁ。どんな人かな〜?

「まじ疲れたんだけど」

「そんなに震えてたら足が疲れるよね笑」

「あーあ、疲れた〜…じゃんけんぽん!いぇーい!

俺の勝ちージュース奢りな!俺疲れたからみかん

ジュースでー」

「は?!意味わかんないし!やる前から言えよ!」

急にジャンケンされてグーを出してしまい負けてし

まった。腹立ちながらもジュースを買いに行ってや

った。朱雨の声が遠ざかりジュースを買っている

時、恋ってなんなのだろう…と少し考えてみた。ド

キッとしたら恋かな…?私には恋が早そうな気がし

た。

「ん、あげるよ。しかないんだから!」

半ギレで言った。冷たいジュースが朱雨の手に

渡った。その時に少し暖かいものが触れたような気

がした。なんかドキってした…これが恋なのかな…

不思議な気持ちに私は混乱したがすぐに冷静になり

「そんなわけない…」

と小声で呟いた。