バッターン!!

「うぉ!」

あたしは全身をしたたかに打ちつけ目が覚めた。

「いったぁ…」

ベッドから落ちたらしい。まだ意識ははっきりしないけど、いつもより天井が高い。

「何事!?」

ドアが開き姉の会沢柚瑠(あいざわゆずる)が入ってくる。どうやらとなりのお姉ちゃんの部屋にまで音が聞こえたらしい。

「落ちたぁ…」

「落ちたぁ、じゃない!大丈夫なの?」

「うん、そこまで痛くないから」

「そうじゃないわよ!試合よ、試合。柚樹はとっくに出てったけど?」

その言葉にあたしの意識は一気に覚醒した。

「お姉ちゃん、いま何時!?」

「9時半だけど?」
試合は確か10時から…。って