白夢side

「白夢さー。最近彼方くんと話したー？」
もうすぐ下校時間が迫っているというのに突然友達の萌依こと神咲萌依が話しかけてくる。
「話してないし、下校時間やばいから。」
「話逸らすなよ白夢ちゃーん。」
「はいはい。最後に話したのは体育祭の時だと思いまーす。」
「え、めっちゃ前じゃん。やば。」

今は10月後半。あと数日経てば11月なのだ。
体育祭は9月の中旬にやったから1ヶ月以上話してない事になる。

「別に話す内容ないし。話してても噂流されるだけじゃん。」
「そこ気にする人いなくない？だって白夢男子とよく喋るから普通じゃないの？」
「いや、そこまで喋ってないけど。安宅ぐらいしか喋ってないじゃん。」

安宅は僕の後ろの席で趣味がほとんど同じだからよく話してるだけなんだけど。

「それにしてもお前ら自然消滅しそう。大丈夫なの？」
「それは知らんな。」
「いや、適当かよ。」

本当にそこは分からない。
それほど僕と彼方は喋る事がないのだ。

「まあ彼方くんから白夢の事聞いたんだけどなー。とっても教えたいなー。」
「.....交換条件。」
「よし乗った！」

でも時々こうして萌依から彼方のことに関して聞いてる。
今回はどんな話なんだろう。