花に恋するチューリップ



「花くんにお礼言わなきゃっ...!」




「あーでも花の奴、体育終わったしもう退屈な授業しかないからって帰ってったぜ」


連絡先知らないし、お家も近いらしいけど私は知らないし...
明日朝一でお礼言わなきゃ。




まだ熱もあるので、早退した。
お母さんには昨日の長風呂だ!ってすぐに言われた。
そんなに高熱は出なかったから、寝て起きた夕方にはもうすっかり元気になっていた。


暇だし一階のお店の方に足を運んだ。



「あ、これ今日入荷したの?」


「そうよ、綺麗よね〜」



それは白くかわいらしいカスミソウだった。

花言葉は、「感謝」
他には相手を思いやる「幸福」などの意味が含まれている。


恋人や友達に贈るにはとっておきの花。



...花くんに贈りたい。
カスミソウの花を3束だけ持ち上げ、小さなリボンで包んだ。

変に思われるかな...?
でも花くんは受け入れてくれそうな気がした。
これは自分勝手な思い込みかもしれないけど、何となくそうだと思った。






次の日、1時間目が終わって休み時間になった瞬間に1組へ駆け込んだ。
けど花くんは今学校に向かっている途中らしいから、まだ居なかった。

お昼休みにでも渡そうかな...




お昼休みになって不意にグラウンドを見てみると、花くんは男子達と楽しそうにサッカーをしていた。
珍しくはしゃいでいる花くんを見つけた女子達は騒ぎ立てている。