基本的に病室を出て出歩くのは許可されている。だから、私は屋上に行った。








ガチャ



ドアを開けるとポカポカと暖かい日差しに涼しいくらいよそよ風が吹いていた。



ベンチに座って、何も考えず時を過ぎるのを感じていると、





「優衣ちゃん??」




そう声がして、私はふりかえった。




「やっぱり優衣ちゃんだ、どうしたの?こんな朝早くに、」





「叶夢先生..........ご、めんな、さい...
目が、...覚めちゃって...」




「そうなんだ!大丈夫全然怒ってないから、
謝らないで?でもなるべくこの時間帯は、びょうしつにいるようにしよ?」




「はい...
でも、叶夢先生は何故ここに居るんですか?






「この時間帯ってとても静かだから、仕事始まる前に、自分の心を整理するのに丁度いいんだよ、」





「そ...なんですか...」






「じゃあ優衣ちゃん一緒に病室戻ろ?
冷えちゃうよ、まだ病み上がりなんだし無理しないで?」





「はい...ありがとうございます...」