「好きな人とするもんでしょ?」



トックン胸が高鳴る。



『・・・』



「あれ?無反応??」



固まる私を見て、鼻で少し笑って屈んで私を覗き込んできた。
そして、先輩も固まる。



私の顔が赤いからか、それ以外の理由でなのかは分からないけど。



「俺、結構本気なんだけど?
返事してよ、じゃないと。」



赤くなったほっぺったに、先輩の暖かい手が触れる。



「無理やりでも、奪ちゃうよ。」



なんで、こんなにカッコイイんだろう。
先輩のやること全てが、キラキラと輝いて見える。



「ほら、早く。」



『・・・明日、デートしたいです。』



直球でなんて言えない。
だって、はずかしいじゃん。



「そ。
それじゃあ明日、駅に 11時30分集合ね。
そろそろ時間だし、俺は先に帰るから。」



私の返事を聞くや否やそそくさと帰ってしまった。



結局私と先輩って両思いだったってこと?