梓が落ち込んでいるのに気づき、頭を撫でると梓は泣き出した。 「おにぃちゃん、私鈍い?」 「あー泣くなよ、なっ、誰に言われたんだ?」 「元カレ」 ほー、あのボウズ俺の忠告を無視しやがったわけか……良い度胸してんじゃねーか! 梓は俺の唯一の血の繋がりのある人間だ。 だからこそ、人一倍手をかけてきた……恋人だった女達が引くくらい梓が中心だ。 覚悟しておけと一言、火原に送ったメール。