雪の王子様






確かに、信じてたかもしれない。




けど…




「そんなにも私に会いたかったの?」




ちょっと意地悪に聞いてみた。




すると、夏生はちょっとムッとした表情で言った。





「風嘉は忘れてるかもしれないけどさ、風嘉が記憶を無くす少し前に、俺、風嘉に告白したんだけど。」






……………。





「…へ!!?」





こ、告白!!?





「えーっ!夏生告白したの!!?」




「きゃーっ!風嘉に夏生くんはもったいないくらい羨ましいー!!」





完全にテンションの上がったお母さんたち。




「風嘉、行こ!!」





夏生は私の手を取り、外に出た。