雪の王子様






「お風呂ありかとー!」




なっちが部屋に来て、それからまた話題が変わった。




「ナツキくん、本当にありがとうね!」




「無事でよかったよ。」




柔らかな表情で喋る2人。




あっ!と思い出す私。




「ねぇ、ナツキ!!」




そう、もしかして私、昔溺れて助けてもらったことあった?って。




けど…




みっちゃんとなっちもいることを思い出して、何故か聞けなくなった。




「どうしたの?」




「な…なんでもない…」




けど…




もし私とナツキが前からの知り合いで、私に記憶がないだけだとしたら…




なんでナツキはそのことを私に教えてくれないのかな―…