雪の王子様






何だか冷たい感覚がして目を開けた。




そしたら…気が付いたら、目の前に水が流れていた。




あれ…?




私、熱で寝てたんだよね?




不思議に思いながらも、水に目をやると、




「へ!?きゃぁっ!!!」




水がいきなり溢れ出して、私の周りを渦のように囲んだ。




一体なに…!?




どうしよう…!!




高くまで上がったその水は、急に動きが止まった。




…と、思ったら、




「きゃーっ!!」





私を飲み込むように、その水は落ちてきた。




川のように流されて…





「た…助けて…!」





そう叫んだ瞬間、手を捕まれた。






“もう、大丈夫だよ”って。