〜止まらない感染〜 in学校

ーコンコンー

「失礼します。1年A1の加藤です。」「松田です。」

「金川先生に言われてプリントを届けに来ました。」

ーガラガラガラー

ドアを開ける。

何この匂い...。

開けた瞬間鼻につく、血液の強烈な匂い。

床にはおびただしい鮮血。

「なに、これ...。」

佳代が震える声で呟く。

金川先生がこちらに気がづいて近寄ってきた。

「ああ、ありがとう。
すまない、見ての通りこの状況だ。
プリントのこと忘れていたよ。」

「なにがあったんですか?」

私は金川先生に尋ねた。

「私の授業中に数名S1クラスの生徒が体調不良を訴えた。
保健室に行くように指示したが、その後も校内で、
同じような体調不良者が、続出し、保健室がまさに
すしずめ状態となった。
だから、保護者と連絡がつき迎えが来る生徒は、職員室に
移したのだが...。」

「その中の1人が吐血したんですね?」

佳代が尋ねる。確か佳代は将来看護師になりたいと

言っていた。

彼女が落ち着きを取り戻しつつあるのもそのおかげだろう。


私はS1クラスと聞き、心臓が嫌な音を立てた。

バクバクと動いている。

血液を循環させるためではなく、不安を体全体に知らせるか

のように、脈打つ。

ああ、ウルサイ。

鼓動以外何も聞こえない。

佳代の話してる声も、金川先生の声も何も聞こえない。

口だけが動いている。

まるで、声を入れる前のアニメのようだ。

もし、もし、雪翔もこの病気に移っていたら、そう思うと

息が吸えない。