彼女はそれに加えて活発で、好奇心旺盛で、負けず嫌いなヤツだった。

「ちょっと待てよ!お前速すぎるっての!」

「リクが遅いのよ!ほら、はやくはやく!今日やっと転移魔法が習えるのよ!」

箒で空を飛んで魔法学校へと向かう。

彼女ははっきり言って天才だ。
どんな魔法もすぐにマスターしてしまう。
と、いうか自分よりも先に誰かが魔法を使えるようになるのが堪らなく嫌ならしい。
凡人の俺が彼女についていくために彼女の5倍は努力したことを、きっと彼女は知らない。

かといって寂しがり屋の彼女を独りで進級させるわけにはいかないと思い、必死でついていった。

結局、俺たち二人は最年少の卒業生となり、天才児として学校の誇りになっている。

本当に天才なのは彼女だけだが。