眠り姫

慶「だからこそです。
周りからの注目を一身に浴びる存在が、はじめから自分ではなく、美麗さんであったことが彼女の大きな誤算でした。」

いや、知るかよ。

慶「しかもその自分にとっては邪魔でしかない存在があっという間に姫となり、しかも自分が目をつけていた翔のお姉さんだったなんて、彼女はこれまで感じたことのない屈辱を味わったことでしょう。」

なんとも楽しそうに慶介が笑う。

龍「だから何としてでも翔を手に入れるべく、何か企ててたと…」

慶「そのようです。
先程の方達も、莉奈さんに来るように言われたと言っていましたし、何かを目撃されるように仕向けるところだったのでしょう。」