眠り姫

side龍樹

美「ちょっと行ってくる。」

そう言って部屋へと入っていったみれーちゃん。

慶介はみれーちゃんに言われた通り、持っていたノートパソコンでカタカタと調べはじめた。

すると、みれーちゃんの言った通り女の子2人がこちらに向かって歩いてきた。

彼女達は怪しげに窓の下にしゃがんでいる俺らに気づいて、驚き立ち止まる。

話を聞くように言われたが、いまは下手に動けないので何とかジェスチャーでそこに留まってもらった。

あまり良くないことが起きているのはなんとなく分かったが、それでも訳が分からず4人で中を見守る。

美「翔。」

なんとなくみれーちゃんの声色がいつもと違う様な気がするのは気のせいだろうか。

そんなみれーちゃんは莉奈ちゃんには見向きもせずに目の前を通り過ぎると、翔の膝の上に跨るようにして向き合い、妖艶に微笑みながらキスをした。