眠り姫

「私だって大変だと感じたことなんて無かったよ。
知らない人たちのところで気を遣って生きるより、ずっと気楽だったし。
翔がいれば周りはどうでもよかったし。」

龍「ほんとお前ら仲いいのな…。
姉弟じゃなかったら結婚するとか言ってそう…」

翔「だってみぃ。
やっぱり俺たちはお似合いなんだよ。
結婚しちゃう?」

和「何いってんのぉ!
きょうだいで結婚はできないんだよぉ!?」

翔「分かってるよ。
じょーだんだろじょーだん。」

龍「お前が言うと冗談に聞こえねぇよ!」

コンコン

?「用意出来ました。」

ドアの向こうで声がする。

慶「さ、そろそろ集まったようですよ。」

「集まった?」

慶「先程姫の件、仲間のことは大丈夫だと蓮が言ったでしょう。」

「言ったな。」

慶「その仲間に、今から許可を貰うんです。」

「は?」

慶「倉庫に集まるように下の者達に声をかけておいたのですが、準備が出来たようです。
いきましょう。」