眠り姫

龍「そーいえば、学校の様子みてて思ったんだけどさ、みれーちゃんと翔が姉弟だってみんな知らないの?


慶「確かに、そもそも2人は苗字が違いますよね?」

和「うんうん。
翔の苗字は氷室(ひむろ)だったよねぇ?」

「翔、お前は自分のことをどこまで話しているんだ。」

翔「別に家の事を話す機会なんてこれまでなかったし、特に何も。
あ、両親が死んでるのはみんな知ってる。」

「そうか。
私たちの両親は、私が小学6年生、翔が5年生の時に交通事故で亡くなった。
2人は大恋愛の末祝福されることなく結婚したようで、私たちは祖父母や親戚達にあったことは無かったんだが、さすがに両親が亡くなった時には顔を合わせたんだ。
その時に、母の旧姓が氷室で、氷室を継ぐものが母以外にいなかったことを知ったんだ。
それで、生活費を貰う代わりに氷室の性を名乗ることを条件に出された。
父には兄がいたようだから、2人で氷室になっても良かったんだが、私が氷室を名乗ってもいつか結婚する時には意味が無くなるし、いろんな手続きも面倒だから翔だけでいいということになって、私は父の橘を、翔は母の氷室を名乗ることになった。」