眠り姫

「何だこの部屋。」

溜まり場という言葉が似合わない、シックで落ち着いた雰囲気のあるホテルの一室のような部屋に密かに驚いていると、翔が誇らしげにテーブルを囲んで置いてあるソファへと手を引き隣ヘ座らせる。

慶「飲み物はいかがされますか?」

「どうぞお気遣いなく。」

翔「みぃはカフェオレで。」

慶「分かりました。」

執事のような振る舞いでキッチンへと消えた慶介さんに申し訳なく思いつつ、

「なんで年下のお前が準備しないんだ。」

素朴な疑問をぶつけると

翔「ここではキッチン周りの仕事できるの慶介だけなんだよ。」

弟に少しは家事をさせるんだったと反省した。