眠り姫

慶(源)「なるほど。
その事で任命されていた方が亡くなり、それ以降は不在だったのですか…」

村A「私共も、詳しいことは分かりませんが、税はきちんと納めるよう役人が来ておりましたので、中央が知らなかったということはないかと思います。
見ての通り小さい村ですので、守が必要ないと判断されたのか、対応が後回しになったのか…
そういった訳で、 しばらく我々だけの生活をしてきました。」

慶(源)「そうでしたか…
そういえば、この村の方々は字が読めるのですか?」

村A「字、ですか?」

慶(源)「大したことではないのですが、昼間子供たちが荷物にあった字について話していたもので。」

佐「京にもなかなか字を読む人々はいないので、私達も少し驚きまして。」

村A「そうでございましたか。
この村からは、出稼ぎのため、一時的に村を出る者もございます。
その者の中に、たまたま奉公先で字を学んだ者がおり、その者が帰ってきてから少しずつ広まりまして、この村には字を読める者が多くございます。」