眠り姫

演目 忍ぶれど

ナレーション
「時は平安。
都が、山城国へと遷都し数年がたった頃の宮中で、それは見目麗しい1人の男が天皇後継者の1人である、皇子の元を訪れておりました。」

慶介(源将臣|《みなもとのまさおみ》)
「お呼びとうかがい参りました。」

皇子「なに、そうかしこまるな。
今日は、私とお前しかいないんだ。
いつものようにしてくれ。」

慶(源)「はい。
で、今日は何用で。」

皇「相変わらず、世間話もさせてくれないのか。」

慶(源)「世間話がしたくて、わざわざ呼んだのではないでしょう。」

皇「はぁ。本当に冷たい男だ。
世の女性は、こんな男のどこがいいのやら。」

ナ「源将臣は、皇子と同じく天皇の血を引きつつも、後継者争いを避けるため、位の低い官僚に扮し、皇子の隠れた側近として従事しておりました。」