side 慶介

美麗さんが演劇に参加すると聞いた時、内心相当驚いた。

確かに表情は豊かになったし、思ったことや考えていること、感じたことを話したり、積極的に人と関わるようになったとも思うが、あまりにも飛躍しすぎではないかと。

でも、その理由が思い出を作りたい、お世話になった人に恩返しがしたいと。

しかも、その背中を押したのが僕の存在であったと言ってくれた。

正直、すごく嬉しかった。

美麗さんは、僕を優しい人だと言う。