眠り姫

慶「え?」

「学校での思い出を作りたくなったのも本当だし、誠さんに恩返しをしたかったのも本当だ。
でも、1番は慶介が参加するならって思ったからだ。」

そう言うと、驚いた顔をこちらに向けて、

慶「でも、僕が参加するとは限らなかったでしょう?」

「私が参加するとなったらきっと心配して一緒に参加してくれると思ったんだ。
慶介はそんな優しさを持った人だから、その優しさを利用した。
だから、せめてもの罪滅ぼしで慶介にとってもいい思い出になるように頑張るよ。」

そう意地悪く言ったのに、慶介は笑っていて、なんだか許してくれているような気がした。