新学期が始まって数日がたった。

放課後、いつものたまり場と化した視聴覚室へと向かっていると、

?「お〜いっ
ちょっと待って〜〜」

遠くから、誰かが叫んでいる。

私に声をかける人なんて、この学校には先生か青桜の人以外いないから私には関係ないが。

それにしてもよく通る声だな。

そんなことを思いながら歩を進めていると、

ガシッ

?「ハァハァ
ちょっと待ってって言ってるじゃ〜ん」

どうやら声をかけられていたのは私だったらしい。