眠り姫

美「ありがとう。
そして、すまなかった。」

俺にはその言葉が何に対してなのか分からなかった。

それからは、ゆっくり2人でまるで答え合わせをするかのようにお互いの思いを伝え合う。

「それはどういう意味?」

美「こんな私のことを好きになってくれてありがとう。
そんな風に思ってくれていることに少しも気付かずに、そんなに悩ませてしまってすまなかった。」

そう困ったような顔をして言うみぃ。

さっき苦しそうな顔をしていたのはそういうことなのだろう。

勝手に俺が好きになって、勝手に俺が悩んだことなのに。